1月下旬、食品スーパー「マックスバリュ倶知安店」では、かごいっぱいに商品を詰めた外国人でレジ待ちの行列ができていた。昨春に時給を他店舗より高い1220円以上に引き上げたが、採用数は目標に届かない。担当者は「あと3倍の人員が必要。総菜作りは追いつかず、夜間のレジスタッフも足りない。これでは日常使いの地元客に迷惑がかかる」と頭を悩ませる。
倶知安郵便局は窓口業務を担う契約社員が集まらず、社員の時間外労働や他局からの応援でしのいでいる。日本郵便北海道支社は「時給を上げることは慎重に判断せざるを得ない」と、時給1030円で募集を続ける。
一方、ニセコ地域で最大のリゾートとなる倶知安町ひらふ地区でコンドミニアムやホテルを管理するHTM(倶知安町)は今冬、20カ国以上から450人の働き手を確保した。最も人数が多い清掃業務の時給は、昨冬より5~10%高い2千円以上とした。北海道の最低賃金(1010円)の2倍の水準だ。それでもグレッグ・ターナー社長は「ニセコ地域の時給はまだ上がる。人材獲得競争はさらに厳しくなる」とみる。
外資系企業の多くは、富裕層向けにサービスを展開して単価も高いため、時給アップで増えた人件費を価格に転嫁しやすい。ひらふ地区で長年働く40代の女性は「時給1500円を超えて、やっと職場選びの対象になる。(地元業者との)時給の差は大きい」と話し、自身も外資系スキーレンタル店で働く。
これに対し、地元の個人事業主は人材確保に苦戦している。同地区でペンションを営む寺田久美子さん(70)は、人手不足で宿泊客への食事の提供をやめた。時給は2年前に400円上げ最低1600円にしたが「同じ宿泊施設で働くなら、時給の良い方に行くのは当然」と嘆く。
北海道新聞1/31(金) 6:00配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/418fd08d3c780d0505312dfcdddf2823c5e54816
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Source: 投資ちゃんねる – 株・FX・仮想通貨・投資2chまとめ