「あと3日もすれば被害者の命日です」。8月、70代の田中茂受刑者=仮名=は取材にこう切り出した。事件を起こしたのは20代のころ。女性を殺害後、良心の呵責から自白して、逮捕された。
女性とは面識がなく、「通りすがり」の形で、金のために人の命を奪った。女性の将来の夢は学校の先生。「自分は完全に頭が壊れてしまっていた。彼女の前途を閉ざしてしまった」
無期懲役の判決を受け、西日本の刑務所に収容された。20年がたった頃、女性の母親から手紙が届いた。田中受刑者が出した手紙への返信だった。「立派な社会人になってください」。そう書かれていた。当時は現在より服役期間が短い傾向があり、約25年で仮釈放された。
▽保護観察中にルール破り、再び刑務所へ
無期懲役判決を受けた人は仮釈放になっても生涯、「保護観察」が付く。保護司らとの定期的な面接が義務。順守事項を守らなければ再度、刑務所に収容される決まりだ。
田中受刑者は仮釈放直後に無断外泊。さらにギャンブルにも手を出していた。こうした点を指摘され、出所からわずか23日後、再び西日本の別の刑務所に収容された。それからの服役は13年間に及んだが、再び仮釈放されることになった。
▽仕事に就き、収入も得たが…
2度目の出所後は建設作業員として働き、月に30万円ほどの収入を得るようになった。だが、脳梗塞で倒れてしまう。体にはまひが残り、建設現場での仕事を続けることは難しくなった。
仕事をビル清掃員に変えた。月の給料は6万~7万円。生活保護を受けていたが、福祉の担当者とトラブルになり取り消された。
金に困った末、今度は窃盗事件を起こしてしまう。「やってはいけないと自覚していた。昔の習性みたいなもので、困ったからと…」。2度目の出所から約3年弱で徳島刑務所に収容され、今に至る。
引用元: ・https://hayabusa9.5ch.net/test/read.cgi/news/1734873676/
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Source: 資格ちゃんねる